事業内容
製鉄所では鉄鉱石、コークスなどを原料として鉄を生産していますが、その際必ず副産物として「スラグ(不純物)」が発生します。その後、鉄は製品として加工されますが、残ったスラグは何もしなければ不要物となってしまいます。当社ではこのスラグを独自の技術を用いて破砕・選別を行い、資源として回収し製鉄やセメントの原料としてリサイクルしています。
業務紹介
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- 原料集荷
- 当社の原料となるスラグ(原料スラグ)は、日本各地の製鉄所から発生し、海路・陸路で集荷されます。工場内では原料スラグ専用のヤードが整備されており、管理の行き届いた中で厳重に保管されます。
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- 破砕・選別
- 原料スラグは工場内の破砕・選別ラインに送られ、破砕と選別を繰り返すことにより様々なサイズや種類となります。最終的には磁力選別機によりメタル(鉄)と製品スラグに分けられ回収されます。工場内には様々な破砕機や選別機がありますが、中でも磁力を使って選別する磁力選別機は、自社で設計・製造したものを使用しています。
事業TOPICS
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製鉄について銑鉄と鋼
鉄の種類を分けて考える人は少ないかもしれませんが、製鉄所ではまず、「銑鉄」が作られその後成分を調整して「鋼」となります。どちらの工程でもスラグという「鉄以外の副産物」は発生しますが、性質が異なります。限りある資源を有効に使うためどちらも捨てるのではなく、加工したうえで可能な限り回収し資源として利用します。
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スラグについて製鉄工程の「副産物」
スラグ(原料スラグ)は製鉄の工程から考えれば不要な副産物であり、本来ならば捨てられるものですが、原料スラグの中には10%前後のメタル(鉄)分が含まれています。当社では様々な装置を用いてこの中から効率よく、物理選別で回収できる最大量の鉄分を回収しています。
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工場設備について設備保全
スラグ処理を行うには破砕機、選別機の他様々な種類の設備が必要となります。当社では自社製作の磁力選別機だけではなく、その他の機械のメンテナンスも自社で行っており、幅広い設備ノウハウを保有しています。
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事業所の展開について全国15ヶ所の事業拠点
日本磁力選鉱には全国15ヶ所の事業拠点がありますが、スラグ処理関連の事業を行っている工場は西日本を中心に展開しています。多くは、製鉄所の敷地内に工場を構えていますが、独立した工場もあります。
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再生資源について日本一のスラグ処理量
工場で回収されたメタル(鉄)については、大半が原料としてふたたび製鉄のサイクルに戻っていきます。また製品スラグについてはセメント原料や路盤材として使用されます。原料スラグの年間総処理量は300万t以上で日本一の処理量を誇っています。